修了生の声・よくある質問
修了生の声
Aさん
(大学教員 50代)
職業人として自らなしてきた仕事を後進に引き継ぎたいという思いがあり、そのためにまず、これまで関わってきた「社会開発・国際協力」にかかる職業的知見を形式知化・体系化する必要があると考え受講を決めました。また、前職では大学教員に転職する人も多く、進路の選択肢に入りやすかったという環境もあると思います。本課程では、模擬授業などを通じて、「授業はセミナーや講演ではなく、学生と教員の共同作業である」ことがよく理解できました。また、応募ノウハウや大学教員の業務について知ることができたことは、採用に直接結びついたと思います。
現在は学長補佐として大学の経営企画を担当しています。直接、学生を指導する機会は少ないのですが、これまでのマネジメント経験や人脈なども活用しながら、大学の機能強化を通じて効果的な人材育成を後押しできればと思っています。また、今後は現在の業務と並行して、途上国との協力プロジェクトや大学による国際協力に関する研究などにも取り組んでいきたいと考えています。
Yさん
(フリーランス 40代)
フリーランスの記者として活動する中、強く惹かれた研究テーマが「コンビニ」です。変化対応業といわれるこの業界は、消費者ニーズに合わせて商品やサービスの刷新を繰り返す、まさに社会を映す鏡。その進化を20年にわたってリサーチしてきた節目に、培った知見を「学び」に変換したいと考え始め、実務家教員養成課程を受講しました。
これまでの実務経験を棚卸して「自分の強み(研究分野)は何か?」を再認識できたのは大きな収穫です。また受講して何より役立ったことは、シラバスや授業計画の立て方など、実践的なノウハウを丁寧に教えてもらえたこと。課程修了後、幸運にもすぐに実務家教員として採用されましたが、戸惑うことなく教壇に立つことができました。 授業中、学生たちの“学びスイッチ”がオンになり、積極的に探究する姿にやりがいを感じます。今後も実務家としての感覚を大切に、学生たちと共に成長したいと思います。
Yさん
(会社経営 40代)
『実務体験を体系化する』という言葉に惹かれ、実務家教員養成講座を受講しました。コロナ第1波の時期でしたので、今年1年は時間が出来るだろうと予想して申込みました。
偶然にも、会社を設立してから20周年の年だったため、とてもいい機会でした。個人調書や実績書は、これまでの人生の決算書になり、15回連続講座のシラバスは、教える内容を具現化出来たので最高の営業ツールとなりました。その結果、母校の大学の客員教授になることができ、授業内容は、全国6万人以上の大学生の教育コンテンツを配信する会社の教材としても採用されました。また実務ノウハウを40本の動画にすることができ、約2000頁のレジュメと30000分の動画は当社の知的財産となりました。出版やオンライン動画販売など、本業にも多大なメリットをもたらせるきっかけとなりました。今後も自分の経験を、大学職員・研修講師として後世に伝えていきたいです。
よくある質問
実務家教員に関して
年齢が高くても教員になれますか?
ケースによります。専任教員の場合、大学により定年は決められていることが多いですが、全てではありません。また、非常勤の場合には年齢制限を設けていない学校が多数ございます。
自分の実務が教員として求められているのか知りたいのですが、何か方法はありますか?
教員求人サービスにご登録いただければ、教員の求人情報をお届けします。また、求人情報の一部はJREC-IN Portalからもご確認いただけます。関連ワードで検索いただくと良いかと思います。近年、人生100年時代を踏まえ、実践的なリカレント教育が特に重視されていますので、今後、実務家教員の活躍の場が益々増えると考えられます。
仕事を継続しながら専門職大学院で教鞭に立つことを希望していますが、兼任は難しいですか?
一般的には、多くの実務家が仕事を継続しながら、専門職大学院で教鞭をとっていますので兼任は可能と思われます。ただし、専任教員、客員教員等、どの様な立場で着任されるかにより、担当する講義数などが異なると思われます。志願時に確認されることをお勧めします。
実務経験は、何年以上、必要でしょうか?
概ね、5年以上とお考えください。
30代なのですが、実務家教員になるチャンスはありますか? 若すぎませんか?
チャンスがあります。例えば20代の若手実務者の教育を想定した場合、若手実務家に必要な指導は、30代の実務家の経験が役に立つことが想定されます。例えば、日進月歩のIT分野であれば、最先端の実務の知見がまさに必要とされており、その多くは、若手実務家に委ねられています。
養成課程に関して
企業内研修の指導員になるため、後継者育成のために、実務家教員養成課程を受講しようと考えていますが、カリキュラムは適していますか?
適しています。OJT中心の指導をメインにしている企業であれば、特に有効と考えられます。卓越した経験・スキルを持つ社員の暗黙知を形式知にし、他の社員にも短時間で効果的、体系的に伝えることができれば、企業の財産となり、生産性の向上に大きく寄与すると考えられます。
受講するのに、業種や職種に制限はありますか?
特に設けておりません。業種や職種が異なっていても、実務家が共通して修得すべき、教授法やカリキュラム、新たな知を生み出す研究手法等を学びます。
中継講義の場合、質疑応答はどのようになりますか?
専用回線を用い、双方向のやりとりが可能ですので、シームレスにその場でご質問いただけます。
講義を欠席した場合、ビデオ補講はありますか?
講義は録画していますので、録画データをインターネット経由でご覧いただき、補うことができます。ご自身の都合の良い時間にご覧ください。
講義の中にときどき演習がありますが、ビデオ補講の場合は、講師抜きでどのように演習をやっていくのでしょうか?
演習は、グループワークや討論になります。ビデオ補講ではフォローしきれない内容ですので、演習の回は極力ご参加いただくことをお勧めします。
課題(宿題)はどれくらいの頻度で、どれくらいの量のものが求められますか?
多少の課題はありますが、みなさん仕事をしながら受講されていることは承知していますので、毎回課題が出るということはありません。
講座のスケジュールを教えてください。
受講申込ページをご覧ください。
※受講申込ページはこちら。
修了後について
大学教員等の就職先の紹介をしてもらえますか?
本学が直接的に個別にご紹介することはございません。
修了者は、資格を得られますか?
国家資格等は得られません。ただし、修了要件を満たした方は、課程を修了されたことを示す「修了証」を発行いたしますので、履歴書等にお書きいただくことが可能です。
参考記事
- ・ 指導教員・川山竜二教授による月刊事業構想 連載記事
- ・ リカレント教育時代の実務家教員 経験を体系化し次代に受け継ぐ (2018年9月号)
- ・ 企業人が大学で教える 「実務家教員」のニーズが拡大 (2018年10月号)
- ・ 実践と理論の融合 今、大学教育に「実務家教員」が必要な理由 (2019年2月号)
- ・ 新興分野の勃興で 学術領域にとらわれない実務家教員の需要 (2019年3月号)
- ・ 「持論」から「実践の理論」へ 実務家教員に求められる経験の省察 (2019年4月号)
- ・ 実務の高度化・専門職化で求められる、実務家教員 (2019年5月号)
- ・ 「社会人の学び直し」だけではない、真のリカレント教育とは (2019年6月号)
- ・ 職業経験から導いた知で貢献 研究能力は実務家教員にも必須 (2019年7月号)
- ・ 今社会に求められる「ソーシャル・ナレッジ・マネジメント」とは (2019年8月号)
- ・ Society5.0時代に活用されるメタ知識「知識3.0」 (2019年9月号)
- ・ 企業内研修やリカレント教育における授業設計の事始め (2019年10月号)
- ・ フレデリック・テイラーにみる、実務家教員のエッセンス (2019年11月号)